その小さなヨットは横浜ベイサイドマリーナの海に浮かんでいました。
ここから少し先、八景島の向こう、猿島の側にある深浦ボートパーク。
横浜市金沢区白帆に在る横浜ベイサイドマリーナから金沢区のすぐお隣、横須賀市の深浦ボートパークまでのたった2時間の超短距離航海。
それが、プリンセスゆみの処女航海でした。
エンジンは6馬力の船外機。
バッテリーもセルモーターも何も付いていない小さな船外機でした。
ガソリンタンクの上部に付いているキャップを少し緩めてから、エンジンに付いているヒモを思い切り引っ張ってエンジンを始動します。
エンジンは快調そのものでした。
何しろ、その前の3週に渡って、いつでも回航できますよと横浜ベイサイドマリーナの整備士の人に言われて取りに来たにも関わらず、いずれの週もエンジンの、セルモーターに水が溜まってしまっているとかでぜんぜんエンジンは掛からずじまい。
その度に、整備士の人はごめんごめん、翌週までには直しておくからと修繕してもらい、3週目には責任者自らが徹底的に全ての箇所を再点検、完璧に整備し直してくれたから。
このヨット、幅広の丸っこい艇体にシュンとしたバウスピリット。
丸っこい艇体の上に丸っこいドッグハウスが乗っかっています。
その丸っこいドッグハウスの扉を開くと、小さいけどベッドも台所もワンルームマンション並に揃った可愛いキャビン。
ゆみのヨット、プリンセスゆみはとても小さいけどとても可愛いヨットです。
