プリンセスゆみ企画

ヤーマス23

あら、これはこれは、ゆみが木製マストを折ってしまったヨットじゃないの。

もう嫌、その話はやめて!

それにしても、セイルもエンジ色ですごく雰囲気のあるヨットね。

でしょう!セイルナンバー34番は、正に私が持っていたヨット。

ああ、34番は、あなたがマストを折ったヨットなのね。

もー、お姉ちゃん嫌い!

この雰囲気は、本当ゆみっぽい雰囲気のあるヨットね。

そうね、雰囲気あるんだけど初めは操船するのが難しいヨットだったわ。

どんなところが?

船底がフルロングキールのヨットなんだけど…

そうでしょうね。

ロングキールのヨットって、エンジンでバックする時、なかなか言うこと聞いてくれないの。

そうね。

私、バースに船を停める時、いつもバックで入港させているんだけど…

うわ、素人の操船ね。

まっすぐバックしようとしても、まっすぐ進んでくれないのよ。

ああー。なるほどね。

それで諦めて、バースに前進で入港させるようになったの。

うまく入港させられるようになれた?

最初、船の先頭の方をバースにぶつけてしまうんじゃないかって入港させるのが怖かったわ。

何回か練習したら、慣れてこなかった?

慣れてきたわ!せっかくこの船の操船に慣れてきた頃だったのに

マストを折ってしまったのね。

うん、すごく気に入ったヨットだったのに。

あんた、毎週末のようにマリーナへお泊まりしに行っていたものね。

お泊まりする時も、私にはキャビンが広くてとっても泊まりやすかったわ。

そうなの?

このヨット、男の人だと背を曲げないと移動できないようだけど…

そうなのね。

160の私には、ちょうどぴったり、普通に歩けたし。

160だと、私にもちょっと天井低いかな。

お姉ちゃんも、割と背が高いものね。

色々な意味でも、ゆみにぴったりのヨットだったのね。

おトイレもちゃんと付いているし…

お料理できるキッチンもワンルームマンションのキッチン並みには付いていたもの。

確かにね、1人でワンルームマンションに住むんだったら、このヨットの方が良いわね。

また、このヨットが欲しいな。

あんたは、もう木製マストのヨットはやめなさいよ。

やっぱり?

マストが折れてるのマリーナで発見した時だって、あんた、お母さんに電話してずっと泣いていたじゃないの。

うん。

あんたには、木製マストのヨットは扱いきれないでしょう。

このヨットの木製マストも、簡単に倒せる構造だったらメンテナンスもしやすいのにね。

簡単に倒せる?

うん。よくマストを折り畳んで、橋の下とか潜っているヨットあるじゃない。

ああ、橋桁が低いからマストを横に倒して走っているヨットのことね。

あれだったら、木のニスが傷んできたらマストを倒して塗り直せるじゃない。

まあ、そうね。

やっぱ、またこのヨットが欲しいな。

でも今度は、アルミマストのモデルにしなさいよ。

うん、その方が安心かもね。

次ページ Post

前ページ Post