お母さん、森田先生ってすごいおばあさん先生なのよ。
そうなの、良い先生だった?
うん、たぶん。
ならば良かったじゃないの?
学校までの道がまだよくわからないけど…
道は大丈夫よ、お姉ちゃんが一緒に行ってくれるでしょう。
うん!
お喋りも良いけど、早く夜ごはんも食べちゃいなさい。
はーい、いただきます!
ゆみの好きなブロッコリーよ。
うん。あのね、図書室の野口先生が優しい先生だったよ。
そうなの?
うん、入学式の後、お姉ちゃんの授業が終わるまで図書室で待っていたの。
そう。
あのね、英語の本も図書室に置いてあったんだよ。
それは読める本があって良かったじゃないの。
うん。
でも、ゆみも早く日本語の本も読めるようにならなきゃね。
うん、日本語もこれから覚えるよ。
ゆみは、お母さんの子で日本人なのだからね。
うん、野口先生がゆみにも日本語教えてくれるって。
そう、野口先生って男の先生?
ううん、女の先生。
あ、女の先生なの。担任の森田先生も女の先生なんでしょう?
うん、おばあさん先生。
女の先生が多いのね。
そうね、あの学校って女の先生しかいないのかも。
そんなことはないでしょうけど、男の先生もいるわよ。
ゆみは、まだ男の先生には学校で会ったことない。
お姉ちゃんのクラスの先生が確か男の先生だったはずよ。
あ、入学式でお話をしてくれた先生は皆、男の先生だったかも。
そうかもね、校長先生や教頭先生は男の先生だったかもしれないわね。
学校であったこといっぱい話してくれるのは嬉しいけど、明日も学校があるのだしもうそろそろお風呂に入って寝なさい。
はーい。
お母さん、冷蔵庫のお茶もらうね。
ええ。祥恵、あんたはどうだったの?
え、何が?
今日の学校でのことよ、入学式だったんでしょう。
入学式じゃないよ、ただの始業式よ。
始業式はどうだったの?
どうって、別に普通だよ。
普通って、何か話すようなことはなかったの?
無いよ、別に。
自分の部屋に戻るよ。
ええ、あんたはゆみと違って学校であったことを家で話さないわよね。
話してるよ。
ゆみちゃんなんか全部何でも話してくれるわよ。
あの子は、まだ子供だからね。
あなただって、まだ子供じゃないの。
はいはい。
ね、そういえばゆみがまだ学校までの道を覚えきれないって。
うん、明日も1週間ぐらいは私が一緒に連れて行くよ。
1週間って言わずに、ずっとあなたが行き帰りは一緒に通学しなさいよ。
え、ずっと?
うん。その方がお母さんも、お父さんも安心できるから。
はい。
