お帰りー!
ただいま。
祥恵、さみしくなかった?
うん、大丈夫だったよ。
戻ってくるまで、ずいぶん長く掛かってしまったわね。
本当よ、産まれるまでってニューヨークへ行って、戻って来たの7年後だよ…
そうよね、ごめんね。7年も掛かってしまって。
でも、ゆみが元気になったのだからいいか。
ね、ゆみちゃん。
…
ゆみ、なんで逃げるのよ。
…
お母さんの後ろに隠れないでよ。
困った子ね。
ゆみ、どうしたの?
飛行機の中では、あんなにお姉ちゃんと会いたがっていたくせに。
そうなの?
急に、なんか恥ずかしくなってしまったみたい。
それはそうかもね。LINEでいつも会っていたとはいえ、初めて会うお姉ちゃんだものね。
ゆみ、ほらお姉ちゃんのところに行ったら?
ゆみ…
ちょっと今はだめね、そのうち慣れるわよ。
うん、そうね。
…
ゆみ、お父さんのところなら来れるよな。
…
もっと嫌みたいよ。
しょうがないな。
ゆみ…
とりあえず、空港にいても仕方ないし、車で東京の家まで帰ろうか。
ええ。
ゆみは、お母さんの手をぎゅっと握ったまま、祥恵とは少し距離を置いて歩き始めた。
ゆみって、かわいい。
初めて会うお姉ちゃんとの距離は、まだ少しだけ遠かった。

